■建築模型の製作手順(中級編の製作)
この度はスタジオサカイ建築模型キットをご購入頂き誠に有難う御座います。
この章では模型キットの製作手順を解説しておりますので写真の順序に従い製作を進めてください。
模型キットではあらかじめ下書線をスチレンボードに下書されておりますので、線をなぞるようにしてカットして頂ければ簡単に部品を切り分けることが出来ます。
模型製作は、出来るだけご自身の努力で解決しながら製作することが技術向上のためにも望まれますが、どうしても作り方がわからない場合はこちらに連絡頂ければ返信にてアドバイス致しますのでご利用ください。
●模型製作に必用な準備
カッターナイフ、定規を用意ください。
綺麗な模型を製作するためには、カッターナイフの切れ味が重要です。カッターナイフは一度刃の先端を折ってシャープな状態にしてください。
また、カッターナイフを継続して使用すると切れ味が低下するため、替え刃なども用意しておくとよろしいでしょう。
模型キットには接着剤(スチボンド)が含まれております。チューブの先端をハサミなどでカットしてご使用ください。カットする大きさでボンドの出てくる量が変わりますのでご注意ください。
接着の際は爪楊枝など先の細いへら又は棒を使ってボンドを伸ばすようにされると宜しいと思います。
スチノリなどの専用接着剤をお持ちの際は使い慣れたボンドを利用頂いても結構です。
●スチレンボード角接着方法のアドバイス
スタディ模型に使われるスチレンボードは軽くて丈夫な素材ですが、表面に貼られている紙を上手に残すことにより角の接着を綺麗に加工することが出来ます。
既にご存知な方はこの章を飛ばして進めて結構です。
初めて加工される方は、下記の接着技術を理解のうえ習得ください。
以後、スチレンボードの接着では、このような方法で接着することが普通となりますので注意しながら進めてください。
定規にガイドを乗せることにより、カッターの刃がそれ以上下側に行かなくなります。
カットする幅はスチレンボード(3mm)です。カッターナイフをガイドを支点に回転させることで深さを調整します。
切り口にカッターナイフを差し込み、不要部分を剥ぎ取ります。
剥ぎ取った部分の残りカスを綺麗に取り去った後接着します。
1. 本体製作開始
製作する前に同梱されている設計図面をご確認ください。一通り内容を確認した後、模型製作に必用な部分をカットしていきます。
この模型キットは1階、2階に分解できる模型となっておりますので、それぞれ、必用な部品をカットする必要があります。
綺麗な模型を製作するためには、スチレンボードの扱いになれている方も、一度でカットしようとせずに、数回に分けてカッターナイフを引くように操作すると綺麗にカット出来ます。
途中で間違えて切ってしまった場合は、同じ材料で寸法を合わせて作り直せば問題解決しますので気軽に製作を楽しんで下さい。
床からカット・接着します。ズレの無いように下書線の上に接着します。
床に内壁を取り付けていきます。
隣接壁の取り付け。
ボンドをはみ出さないように注意してください。
上手に接着するポイント
接着剤は両面につけることが重要です。付けすぎても、少なすぎてもいけません。両面に接着剤をのばし、20秒~1分程度放置しノリの表面のべたつきが少し残るくらいで接着します。
接着する角度(直角、水平)に注意しながら作業してゆきます。
ボンドはつけすぎず、少なすぎずを守り、はみ出した場合はすぐにふき取ります。
要領がわかればどんどん作っていきます。
接着後は直角・水平を確認して歪んでいれば調整して修正して下さい。
玄関を付けます。
本体に接合します。
外壁が床より下側にはみ出しているところに注意してください。
玄関部分の表現に注意ください。
外壁の取り付け。取付けは正確に。
最後の壁を付けると1階の完了です。
※注意:ここから2階の部品を作ります。
玄関壁を用意して接着します。
2階部分の内壁も1階と同じ要領で製作します。
内壁をつけてゆきます。
2階の外壁取り付けです。もう少しで形が出来上がります。
部品の取り付け位置に注意してください。
残りの外壁を取り付けた後、屋根をつけます。
部品の取り付け忘れの内容に注意ください。
ペントハウスの組立を開始します。
ペントハウスの組立。部品を組み立てた様子。
階段の製作時の注意
板厚を調整するため厚い板のみスチレンボードの紙を剥がします。
階段は板厚を調整しないと組付け時に高さが合わなくなります。スチレンボードの紙は剥がし取ってください。
板の厚さを調整後接着します。
板厚を調整後取り付けてください。※調整しないと高さが合わなくなります。
階段の取り付け高さが壁面と同じでない場合は板厚調整をしていないことが原因です。
わかる範囲で製作を進めてください。
ペントハウスは取り外し出来るようにするため、本体には接着しないように注意してください。
斜めに接合する個所はスチレンボードの角を削りながら微調整します。
屋根の接続は角の接続面を合わせるように削ると綺麗に接合できます。
屋根はズレ防止のために四隅にズレ防止の板を接着します。
バルコニーの手摺、窓ガラスを接着します。ボンドは部品の角に少しつける程度でよいでしょう。
窓ガラスは角に数箇所接着剤をつけて取り付けます。
流し台などの部品を取り付けます。
保護紙の剥がし忘れのないように注意してください。
お疲れ様でした。完成です。
一通りの手順で製作して参りましたが無事に出来上がりましたでしょうか。
間違った個所などあった際はそのままにせずに、余った材料で新たに部品を作って修正できるように努力することが必要です。
■完成おめでとうございます。
製作お疲れ様でした。一連の作業を体験頂けたことと思いますが、本格的な住宅模型の完成です。
中級キットですが、製作内容は本格的なものとなりますので、このような模型を普段作ることが出来る様になれば、 お仕事などでも充分活用することが可能となります。
■製作時間によるレベル判定
製作時間の目安は次の通りです。ご自身の技術レベルを確認してこれからも練習にチャレンジください。
15時間以内に完成出来た方
あなたは模型製作の知識・技術が平均以上と思われます。練習により高度なテクニックも早期に習得できると思いますので練習に励んでください。
30時間以内に完成出来た方
あなたは模型つくりの平均以上の素質があるかもしれません。この調子で練習すれば早期に上等技術を習得出来ます。
60時間以内に完成出来た方
あなたは建築模型初心者です。練習により技術が向上しますのでこの調子で努力を重ねてください。
模型は作れば作るほど技術力が向上します。綺麗な模型を作りたい場合は練習のみと言っても過言ではありません。
普段の練習を重ねるためにもスタジオサカイの建築模型キットをご活用下さい。